22/09/2009
種をまく
人の生き方は、ある角度からみた場合 二つに分かれるらしい。
To Build する人と To Plant する人と。
Buildingはつくってしまったらそこで終わり。
Plantingは種をまいたあともそれ自体が成長していく。作り手がいなくなっても。
種まきのような活動ができたらいいなとずっと思ってた。
そのプランのうちの一つが Dancing&Drumming Workshopだった。
ガーナ到着してから、早速ガーナの伝統音楽と舞踊を習い始めたおかげで、
かけがえのない出逢いと貴重な体験ができている。
それだけでも幸せなことだったのだけど、仲良くなるうちに、それぞれの先生たちが
いかに今も生活に苦しんでいるかを知ることとなった。
自分の人生を音楽に捧げ、真摯に生きているにもかかわらず、その価値をわかる人はここでは少ない。
もちろんその価値をわかろうとする余裕など、人々の生活にもないからかもしれない。
音楽のその才能は人間国宝級に素晴らしいけれど 毎日のご飯にさえ困るのは なぜか。
数ヶ月前、
まずは伝統木琴・Xylophone By SK のワークショップをボスに提案したのだけど、私達のNGOが取り上げている問題は「女性の生活・雇用機会などの向上」であり、男性は基本的に雇えないということで断られてしまった。
複雑な思いを抱えつつ、それならばと、ダンスの先生Giftyは女性なのできっといける!
と思い、プランを練り始めたのが先月。
実はSKの昔のメンバーだったドラマーのNiiの奥さんが、プロダンサーのGifty、というわけで
紹介のまた紹介、と、どんどん繋がっていった。
会ってみたら、それは本当にいい人たちで、NiiとGiftyはドラマー&ダンサーの素敵なカップル。
3人の小さな子どもたちを抱え、質素に暮らしている。
出産・子育てでキャリアを降りていたGIftyは、やはりまたダンサーとして活躍したいと本当は願っていた。
でももうプロを引退した今ではスポンサーもなく、一緒に活動するメンバーもいない。
どうしようもなく、ただ子育てに追われていたところに、私がやってきた、というタイミングだった。
旦那のNiiはSKが今でも配属するHewalle soundsのメンバーだったのだけど、リーダーのあまりの横領ぶりに耐えられず、バンドを去った。もしくは不満を訴えて最終的にはリーダーから外されたのかもしれない。
事実、SKは今でもリーダーのその悪党ぶりに耐えつつ演奏している。
毎回の演奏後、ホテルやレストランや大使館などのマネジャーがリーダーに報酬をチェックで支払うのだけれど、全額がいくらだったのかはリーダーはメンバーに教えない。そして、「数回にわけて支払うと言われたから、今回はその一部しか渡せないけど、あとで残りの分を払うよ」とメンバーに言うのである。
しぶしぶ了解し、ほんの交通費ばかりのような報酬を貰い、帰宅するのだが、それ以降リーダーから残りの金額について伝えられることはなかった。
というようなことがもう数年前から何度も何度も繰り返されてる。リーダーは確実に大半の金を自分のポケットに入れている。それに抗議した者が順々に外されていき、リーダーはまたすぐに違う演奏者をどこからか探してきて適当に組み合わせている。しかしその演奏者たちは同じように悪いたちの者で、それらにもまたSKは苦しんでいる。
リーダーはすべてのコネクションを持っている。とくに大使館関係・エジプト・スイス・ヨルダンなどで行われたユネスコ協賛の音楽イベントなど、、悪党リーダーのコネクションなしには招待されないのかもしれないが、何が悔しいかって、その大使館関係や海外の音楽関係の人々(報酬を彼らに与えるひとたち)こそが、リーダーの悪党ぶりをまったく“知らない”のである。
もちろん、Hewalle soundsを去る、のも一つの案だけれども、その後はまた演奏機会を探すのに苦労するのは確実である。
Niiはバンドを去ってから、バンド時代に関係のあった大学に一人で赴き、個人的に生徒を探してレッスンをして少しばかり稼いでいる。それも波があって、とても安定はしていないが、それでもなんとか妻と3人のこどもを養っているのだから、本当にすごいこと。。
そんなGiftyとNiiの夫婦のダンス&ドラムワークショップを企画して、うちのNGO・Global Mamasと組み合わせて、ガーナ・アクラショップのワークショップの看板になれば、今後もずっと彼らが先生として定期的に活動できる場の一つとなるはず!それで出逢った旅行者の中にスポンサーになってくれる人が将来でてくるかもしれないし、それ以外のまた素敵な出逢いがあるかもしれないし、そうでなくても、ちゃんとした公正な報酬をうちはきちっと支払うことが団体の使命なので、彼らの生活の糧にはなるがず。お客様からの支払いのうち、80%が彼らの分。NGOの分は20%と決まっている。
それに、私の愛する伝統音楽と舞踊の価値を、たくさんの人にわかってもらえること・楽しんでもらえること・広めてもらえることができるなんて、それがまたこの喜びの大きな一因。
というわけで、収入・支出・進行プランなどを企画し、ボスに退出してみたのである。
そしたら、通った!!!!!!!!!!
やった!!!!!!!!
さらに、偶然が重なった。
ボスも驚いていたのだけど、突然アメリカから30人の数日滞在者がガーナに来ることになり
彼らがダンス&ドラムを一日体験したいといっているとのこと!!
わお!!! かなり興奮した。
そこからもうーーーーーかなり忙しかった。
15人ずつの2グループにわけて一日で終わるように組み合わせるのだけど、待ち合わせ場所から時間の進行具合・ランチやドリンクの手配・移動や交通の流れ・大量のドラムや椅子の手配など・・・
それに加え、GIftyとNiiにお願いをし、ワークショップの予行演習も数回し、最終チェックをする。
GIftyとNiiの個人的なストーリーから舞踊・ドラムの種類や歴史の紹介、デモの仕方などなど。
旅行会社の大変さがほんのすこーーーーしだけわかった気がするかもしれない。
とにかく、明日がその記念すべき第一回目。
なんだか、とても静かに感動している。
だって、これこそが私のしたかった「種まき」の一つだったんだから。
小さな夢が一つ、叶ったよ。
どうか、ずっとずっと成長していきますように。
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